end of the world
青く澄んだ空

僕は車に乗って

見慣れた景色を走り抜けていた

いつでも何も変わらない風景

変わるのはすれ違う車と行き交う人々

そんな毎日の中で

僕は変わっていこうと誓った


愛しい人を守る強さが欲しかった

そう願ったあの日を

思い出した

まだ小さかったあの頃の出来事

空を見上げれば

雲に映し出されるように

鮮明に色褪せることなく

心に刻まれていた


自転車に乗って

風を感じて走っていた頃

自分を守れる強さが欲しかった

悲しみを乗り越えられなかったあの頃

なすすべもなくただ立っているだけの自分に

さよならをしたかった


布団の上で寝ている頃

見えるのは白い天上だけ


僕は

強くなったんだろうか

ふと自分に問い掛けてみる

答えは返ってこなかった


きっと弱いままだったんだろうと

正解でもない答えを出した




今まで

精一杯生きてきたんだ

それでよかったんだよ




最期にそう聞こえた気がした

なんだかその一言で

全てのことが救われた気がした



ありがとう






泣きたくなるようなすばらしい昔の僕達よ

あとがき

5作目です。
死ぬときって、どんな感じなんでしょうか?
そんな思いから思いついたこの作品。

走馬灯という言葉がありますが
本当にそういうのがあるんでしょうかね・・・。
そもそも「死ぬ」という現象自体が
誰もが経験するものの
決してわからないものなのです。
これに関しては哲学や心理学に詳しい人が
たくさん議論しています。

そんな「死」というものが
不幸なのか幸せなのか。
それは自分自身が「死ぬ」ときに理解できる
唯一の事なのではないでしょうか

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